新学期も始まり、秋も深まってきた10月10日、数理女子ワークショップ2021「あなたも数学者＆デザイナー！繰り返し模様のふしぎな数学」を数理女子事務局主催（加賀市共催）で開催しました。
今回はzoomを用いた同時双方向型の全面オンライン開催で、全国の小中学生のみなさんとそのご家族が21組参加してくださいました。加えて、講師5名を筆頭に、数学が好きでたまらない専門アドバイザーや今まで様々な作品を作成してきたJunior STEAM Leaderなど、年齢や住むところの違う多くの人が集まりました。

　13時になりワークショップが始まって、まずは講師、アドバイザーの自己紹介。参加者の皆さんは、緊張しながらも、ミュートを外し元気に挨拶を返してくれました！
その後、さっそく、ブレイクアウトルームでのグループワークが始まります。アドバイザーと参加者が5つのグループに分かれ、自己紹介をしてから対称性が用いられている様々な模様をみて感じたことを共有しました。

「フクロウの絵が可愛い」「お花が可愛い」など共感しながら盛り上がったり、「一つのデザインが組み合わさっている」「シャチホコが恐竜に見えて、いろいろな見方ができる」「綺麗に敷き詰められている」など鋭い意見が飛び出したりもしました！
このグループワークの意見を全体で共有した後、講師の中島さち子さんから対称についての説明をうけます。「対称性とは何か説明してみよう！」という難しい問いに対し、参加者の皆さんが間違いを恐れず、自分の言葉で積極的に説明をしてくれる姿が印象的でした。

　「平行移動対称」「回転対称」「線対称」について説明を受けたら、もう一度グループに分かれ、最初のワークのときにみた模様の中の対称性や日常の中に隠れる対称性を探します。
「180度に回転している、点対称だ！」「一つの絵なのにこの線で折ってもかさなるし、そこの点を中心に回してもかさなる！」などアドバイスを受けながら活発に話し合いが行われ、全体に戻った後その内容について発表しました。今回使った様々な模様のデザイナー、新庄玲子さんからもアドバイスをいただき、絵を描く時に注目すべきことにも気づくことができました。また、日常の中に隠れている対称性についても、鉛筆削り、めがね、はさみ、ビー玉、…というようにたくさん見つけてくれました。グループワークだけではおさまらず、休み時間に休むことなく熱心に探し実物を見せてくれたので、全員で楽しく対称性を感じることができました。

　このように楽しく対称性を学んだ後は、お楽しみの作品づくりが始まります。
今回はタブレット端末やスマートフォンで「アイビスペイント X」という無料アプリを使用し、対称性を用いた作品を作成していきます。
動画を用いて解説をしてもらいながら基本の平行移動を用いた作品の作成をスタート！もしわからなくても大丈夫、ブレイクアウトルームで個別に教えてもらいながら作成を続けていきます。より難しい、回転対称を用いた作品も作成しました！

　たくさんの作品を作り終えたら、発表タイム！まずはグループで発表し、その後全体で発表します。全ての参加者の方がタイトルや工夫したこと、作品に関するストーリーや今後やりたいことを発表してくれました。中には、機械の都合上、作品が作れない方もいらっしゃいましたが、たくさん工夫をして原因を探し共有してくれたことで、参加した全員の学びにつながったと思います。

  これにてワークショップ終了！お忙しい中ご参加いただき、ありがとうございました。参加者の皆さんが笑顔で作品を作ってくださったのが印象的でした。これからも作品を作り続け、数学の楽しさを感じていただけたら嬉しいです！

　今回のワークショップはオンライン開催ということで、対面では参加しづらい地域の方も参加しており、多様な発見につながったのではないかと思います。画面越しではありましたが、同じ時間を共有し、一緒に数学の魅力を発見できたことがとても嬉しいです。これからも、皆さんと一緒に考え、数学の楽しさや魅力を感じることのできるワークショップを開催していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします！

今回のWSのご案内記事はこちらです。

ワーク共催：加賀市
教材提供：　STEAMライブラリー

【参加者作品集】

※2021年12月掲載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。